■2010年 第3回総会 2010.5.22. 船橋市勤労市民センターにて
 平成21年度事業報告・決算報告、理事の選任、平成22年度事業計画・予算について
 第2部 里親家庭が望む里親支援ソーシャルワークとは


平成21年度事業報告・決算報告、決算報告、理事の選任、平成22年度事業計画・予算について
 【新理事の選任】
  理  事 木ノ内博道氏
  新理事 芝山鉄之助氏
  新理事 光元和憲氏
  新理事 森田雄司氏
  監  事 島田利子氏
 【事務所について】
  新事務所 千葉市稲毛区稲毛東1-17-5WEC内
  PMJフォスターファミリー奨学助成関係事務所
  八千代市大学町5-12-14


第2部 里親さん2人を迎えパネルディスカッション 「里親が望む里親支援ソーシャルワークとは」
 小嶋はる氏 (千葉県里親)
 山中ゆりか氏(千葉市里親)

第2部は、当事者である里親家庭はどんな里親支援ソーシャルワークを望んでいるのか、二人の里親に話していただきました。千葉市で里親をしている山中ゆりかさん、千葉県で里親をしている小嶋はるさんを迎えて、代表の木ノ内博道の進行で行いました。
 初めに、木ノ内から「里親支援の機運が高まっているが、里親の声を聞いた里親支援になっていないのではないか」という問題提起があり、山中さんから養育のうえで必要な支援、また発達障害などその子どもに特有の問題にどのような支援が必要か、現状のレスパイト・ケアの使いにくさや措置解除前後の支援の必要についてなど、多岐にわたる支援の必要性について話がありました。
 小嶋さんからはこれまでの養育経験のなかから、どのような支援を開拓してきたか、子どもの自立と支援のあり方などの話がありました。
 その後、会場との質疑応答があり、里親が孤立をしないで養育していくための各種の支援のあり方が意見交換されました。

会員・研修会参加者からのお言葉をいただきました!
里親さんから信頼される支援センターになっていただきたい!
さまざまな問題を1つ1つ積み上げて、具体的まとめていくことが3年目の課題なのではないでしょうか?
1年前「社会的擁護を地域に開く」に足を運んだのが、里親関係の集まりに踏み出した初めての経験でした。
私の場合、「里親登録をする」という運びで、児童相談所に行くと言う訳にも行かず、一番初めに考えたのが、千葉県の里親会。でも、ホームページは閉鎖され、部外者からはどのように入ったら良いか分からず、見つかったのが、支援センターでした。里親という狭い世界の中で、外部への扉が広く開かれており、私にとっては、入りやすい集まりでした。
以前より疑問に思っていた事は、里親会と支援センターの位置づけが、いまいち分からないでいました。
今思うと、1年目の月例会に参加できなかった事が残念です。子供の思いに関して、勉強したかったです。
本当に里親ができるのかなぁといつも不安を抱えています。里親さんのお話を聴いても、そこまで・・・・
働いている我が家にとっては、子どもが保育園に行ってくれるのだろうか、病気になった時どうしようか、爺婆は協力してもらえるのだろうか、近所で助けてくれる人はいるのだろうか、ファミリーサポート等は活用できるのだろうか。等いろいろ思い悩みます。でも、止まらずに進みます。子供の苦しみ悲しみを思えば、できる事をしていくしかないかなと感じます。
里親さんにはどのような支援が求められているのだろう、継続的に出来る支援は何なのでしょうか?
個人ではなく組織として支援していくという時は、なかなかいろいろ難しいものがあると思います。
告知の問題、愛着の問題、思春期の問題等・・・その気になれば本もたくさん出ているようですし、また専門職の方に相談することも出来ます。利用できるものを全部利用してもまだ解決できないことってありますよね。また里子さんも里親さんもお一人一人考え方も感じ方も異なり、そう簡単に答えを出せないことがいっぱいだと思います。でも一緒に暮らし、育て続けなくてはいけないし・・・・。
子育てというものが試行錯誤ですし。
そんなとき子育てに迷っても、間違っても傍で一緒に考えたり、気持ちを分かち合える人がいればどうにかこうにかやっていけるかな〜と思っています。
そんな時に傍にいることの出来る支援が出来たらな〜と思います。
里親さんへの指導や押し付け、アドバイスではなく、ていねいに寄り添っていけるような支援ができるといいなとスタッフの方と同じように私も思います。
少人数のスタッフでさまざまな活動をしていただきお疲れ様です。
私は何もできませんが、支援センターの発展を見守っていきたいと思います。
今年度は大学進学を目指して頑張っている里子がPMJ奨学助成金の申請をするつもりです。
うまく進学できたとしても、その後は里親さんに負担を掛けることもできず、その子の入学費用及び入学後の生活費をどう工面していくか。どの様にその子の自立支援を助けていくか。担当ケースワーカさんと一緒に考慮中です。


■2009年 第2回総会 2009.5.24 船橋市東部公民館にて
   平成20年度事業報告・決算報告・会計検査報告、 平成21年度事業計画、予算について
第2部講演会『里親家庭・児童養護施設で暮らした子どもたちのお話』   
           お話: 早川幸恵さん と 佐野 優 さん
早川幸恵さんは、0〜2歳まで乳児院、そこから5歳10ヶ月まで施設で育ち、その後、里親さんに引き取られ、様々な苦難を背負い、今、現在に至っています。今回初めて、自分の言葉で講演をします。
「世界中の愛を全部ください」「もう学校へは行けない」の著者。

佐野優さん(ゆーさん)は、中学3年間を児童養護施設での経験を持ち、15歳で卒業し就職。17歳で妊娠・結婚し今は一児のままです。昨年、《児童養護施設をもっといろいろな人に知ってほしい!当事者(施設出身者)や里親家庭、一人で辛い思いをしている子ども達の居場所作りをしたい!》と、社会的養護の当事者参加民間グループ「こもれび」を立ち上げました。

◆ 若い二人の講演には涙がでるほど感動しました。早川さんには、もっと自信をもって前進してほしいし、佐野さんには、こもれびの活動を頑張ってもらいたいと思いました。

◆ 大勢の人の前で話した勇気に感謝します。 あなたの受けた深い心の傷、そして激しい怒りに、私の心が痛みます。

◆ 施設から里親家庭を経る生活の中で感じたこと、考えていたこと、悩んでいたことを分かり易い言葉でピュアな感情を表現してくれる早川さんの表現能力には感謝したいと思います。養護施設では子ども達に対して精一杯のエネルギーで接しているつもりでも、分かり合えることは永久に難しいのかと考えてしまうことが多いです。早川さんのように表現してもらえたら、と今更ながら感じました。早川さんがこれから先どう生きていきたいか、などこれからのことについてのお話を聞きたいです。

◆ 伝わってきたものが本を読むより「苦しい」というのが“ホンネ”ですが…。 思っていても向き合えない・言葉にできない・話せないような体験を聞かせていただいてありがとう。早川さんの苦しさを理解することはできないでしょうが、知っていきたいと思います。

◆ あなたの話を聞き終えた時の率直な感想は「悲しい」「苦しい」「痛い(心が)」と感じたことです。それは当のあなたに対しても同時に里親となられた養父様、養母様に対しても感じました。そして、私たちが里親になる自信をなくしたこと・・・。

◆ 本では伝わらない(私が感じ取れない)早川さんの怒り、悔しさ、つらさ、悲しさがお話では聴いていて切なくなるほど胸に響きました。お話がスタートした時には、このスピードと迫力で最後まで続くかしら、と心配してしまいましたが、早川さんの胸の中に堆積している思いは、私の想像を絶するほどで、あのスピードと迫力はそのためなのだと思い知らされました。人間の想像力なんてたかだか知れていて、こうして伝えてもらわないと分からないものなんですね。またお話を聞いていて、早川さんが小さい頃から感受性が強くエネルギーのあるお子さんだったのだな〜と思いました。
講演の最後に「あなたを支えているものは何ですか」という質問に、早川さんはこのエネルギーが自分自身を支えているのでは、と私は勝手に思いました。その感受性とエネルギーがあるからこそまたつらさも人一倍なるのではと思ったりしています。

◆ 「こもれび」応援したいと思います。受けとめてくれる人がいてくれて、本当に良かったですね。 『自分が大好きだ!』と、言ってくれたのも嬉しかったです。生きていくのに何より大切なことだと思います。『信じてくれる人を裏切ってはいけない』もすばらしい言葉だと思います。お二人のお話を聞けてよても良かったです。


■設立総会 2008年4月5日(日)流通経済大学新松戸キャンパスにて
 何人も養育してきた先輩里親さん、養育中の幼児を連れた里親さん、東京養育家庭会員の里親さん、児童養護施設の職員さん、元児童相談所職員、保護司、ノンフィクションライター、NPO法人の理事の方々、PTA連絡協議会の方、保育士さん、福祉新聞の記者・・・いろいろな方が参加してくださいました。
 総会後には、木ノ内博道氏による「里親制度の可能性について」という講演をしていただきました。その後、参加者の方々と自己紹介から始まり、感想や施設と里親についての話、質問、現状や情報交換、支援センターに求めるものは・・・等、いろいろな立場の方々が自由にお話され、有意義な時間と楽しい交流をもつことができました。
■参加してくださった方々の感想です。 お言葉をいただきありがとうございます。
春にふさわしい暖かな感じの総会でしたね。いろんな方が参加されて本当に良かったですね。ここまで持ってこられたご努力があったればこそですね。
設立総会では、色々な分野の方が集まり、参考になるお話を聞くことができてとても楽しかったです。先日、厚生労働省に「少子化対策特別部会」の傍聴に行ってきました。
総会後レッドロブスターでのお話がとても楽しく、いろいろな立場の人の話が聞けて良かったです。
いろんな分野の方が集まり、参考になるお話を聞くことができて、とても楽しかったです。
子どもの幸せを考え活動されている皆様方と、つながりあっていきたいと自分達のNPOで話し合いました。
あまり知らなかった里親制度についての千葉県の実態が少し見え、短い時間でしたが私も参加できて本当に良かったです。勉強不足ですが、深刻な事態でもありますので、支援センターの活動が実践に移されることを祈りつつ、できるだけ何らかの形で参加させていただきたいと思います。
千葉の支援センターが、全国に先駆けた素敵なものになることを祈っております。千葉の里親の皆さんのお手伝いをしたいと思いますし、単発のイベントや企画でしたら協力させていただきたいと思っています。
元里親としてもう少し早くあったなら私も心強く安定した子育てができる日々であったと思います。親が安定していないと必ず子も安定しません。子を守るのは周囲の大人たちの責任です。 
昨今、子供の虐待のニュースを見聞きするたびに、どうにかならないものでしょうかと、心が痛みます。
大人が少し手を貸してあげたら防げた事件も間々あります。これは一人私だけの思いではありません。そんなおり「家庭支援センター」設立との声をきき、これで少しでも助かる子供が増えるだろう、と祈りました。児童相談所は利用したくても敷居が高く、気軽に相談できる場所ではありません。ざっくばらんに相談できるところがあったなら、孤立しない・追い込まれない、といった状況をもっと解消でき、救われる親子が沢山いると思われます。
里親―里子―支援センター―学校の先生の理解、これが手をつないだ時に子供たちは社会に出ていけます。そして税金の払える人として、堂々と生きていける人となるでしょう。里親のなり手も多くなることでしょう。
70歳近くなった私は今、里子の子(私の孫となるのでしょう)らの子育てを手伝い振回されています。35年前から今日では、里親も役所も変わり、やりやすくはなったでしょうが・・・・。

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