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  明るく元気な里親家庭であってほしい。課題が生じてもすぐに立ち直れるような、そして子どもたちが未来を信じはばたけるような。

「おしゃべりの会」「読書会」を、また「里親の学校」を随時開いています。ご参加ください。

満年齢解除についてのしおり

 委託されている子どもが満年齢で18歳になり、自立能力が確認されたときには委託措置が解除になります。措置解除になると、里親が委託中に受けていた公的な援助はすべてなくなります。里親と委託されていた子どもとの関係も法的に終了するので、やらなければならない手続きがいくつかあります。

※里親制度は都道府県・政令指定都市において実施する制度ですので、下記に書いたことが必ずしも当てはまらない場合があります。内容や金額、申請書の様式などについては里親担当課ないし児童相談所の担当者に問い合わせてみてください。

1.健康保険の手続き

措置解除と同時に、これまでの受診券は使用できなくなります。担当の児童相談所にお返しください。実親の健康保険と受診券を併用していた場合は、引き続き健康保険証を使うことができます。
これまで受診券のみ使用していた場合は、新たに健康保険に加入手続きをしないと無保険状態になります。
<就職する場合> 就職する会社の社会保険に加入することになります。加入の手続きや保険料の支払いは会社が行いますが、社会保険に加入していない場合は、個々で国民健康保険に加入することになります。
<進学する場合、その他> 進学する場合や社会保険のない会社に就職する場合は、国民健康保険に加入することになります。児童相談所が発行する「措置解除決定通知書」を市区町村担当窓口に持っていき、加入の手続きをします。この場合、加入者本人に収入がなく里親宅に同居するときは、納税義務者として里親が「擬制世帯主」となって加入することになります。保険料は自治体によって異なります。

2.措置解除時に請求できる委託措置費

  就職し、あるいは進学して委託を終了する子どもについて、国の要綱で定められている次の費用が支払われますので、期日までに請求してください。この他に、地域で独自の制度を設けているところがありますので、それぞれで出している通知などをよく確かめてください。
就職する場合: 就職する子どもに対して、「就職支度費」が支払われます。子どものための寝具、被服などの費用で、一般基準と特別基準があります。
進学する場合:大学等の進学する子どもに対して、「大学進学等自立生活支度費」が支払われます。進学に際して必要な学用品、参考図書の購入や住居費、生活費などの費用で、一般基準と特別基準があります。

3.各種奨学金・助成金制度の利用

 大学等に進学する子どもに対して、さまざまな奨学金や助成制度があります。地域で独自に設けているものや、里親家庭を対象にするもの、進学先の同窓会が設けているものなどがあります。

4.身元保証人制度

 就職やアパートを借りる際には保証人が必要となります。国の制度として身元保証人確保対策事業があります。これは里親などが保証人になった場合に利用するもので、保証人に損害賠償や債務弁済の義務が発生したとき、その賠償額の一定額を支払ってくれる制度です。この制度は都道府県などが実施するもので、里親に保証料の負担はありません。保証の範囲や期間、限度額などが定められていますので、詳しくは児童相談所にご相談ください。なお里親以外に児童相談所長がこの事業を活用して保証人になることができます。保証人だけでなく連帯保証人になることもできます。 

5.パスポートの取得

 未成年者のパスポート申請には親権者または後見人の同意が必要で、18歳から20歳までの間は、実親と交流のない子どもについては法的な手続きが困難になる場合があります。委託期間中にパスポートを取得させておくと身分証明書としても使えるでしょう。

6.通称名と戸籍上名

 長い間里親の姓で通してきた場合でも、就職試験や大学受験などの段階で戸籍上の名前を使う必要が出てきます。健康保険証・パスポート・運転免許証など公的な書類は戸籍上の姓を使う機会が増えてきます。周囲の人にあらためて事情を説明したり、子ども自身にも自らの生い立ちや立場を理解させ、整理をさせておく必要があるでしょう。

7.その他

公営住宅の同居:公営住宅に同居していた子どもが、措置解除後も同居することは法的に不可となります。
扶養控除の終了:措置解除とともに、委託されていた子どもの扶養控除は終了します。
生活の場所等:里親宅で同居を継続するか、自立してアパートや会社の寮に入居するか今後の経済的なことを含めて子どもとよく話し合いをしましょう。自立するためには、住民票の異動の仕方、銀行の利用法、ごみの出し方など、子どもの知らないことが意外に多いものです。地域社会で自立して生活するために必要なルールを、日々の生活の中で伝えていくことが大切です。


作成にあたっては全国里親会発行の「里親だより」を参考にさせていただきました

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